突発性発疹は2度かかる?

とても有名な病気・突発性発疹。3歳までにほぼ100%の子どもがかかります。

実は原因となるウイルスは二種類あります。(HHV-6、HHV-7)

なので2回かかっても全然おかしくありません。

また、かかっても典型的な症状が出ない子どももいますので、「一回もかかってない」と思ってたら実はかかっていたという子どももいます。

しかし、ほぼ全員がなるってどこからうつるんでしょうか。保育園で他のお友達からもらうこともないとは言いませんが、大部分はご両親の唾液からうつります。実はご両親は小さい頃に突発性発疹にかかっているので、唾液の中にウイルスが含まれています。生まれて半年くらいはお母さんからもらった免疫(移行抗体)が赤ちゃんの体の中にあるので、突発性発疹にはなりにくいです。その後、お母さんからもらった免疫が切れると、突発性発疹になるので、流行はなく、一年中見られる病気です。

症状はお熱が3日くらい続き、その後熱が下がる前後に、お腹を中心に赤い小さな点々がパァーッと広がります。お顔や手足にも出来ることがあります。熱以外の症状としては、下痢をすることがあります。熱が下がったタイミングで機嫌が悪くなることもあります。幸い、発疹は2日ほどで消えてあとは残らず、塗り薬も必要ありません。

今の時期だと夏風邪かなーと思っていたら熱が下がってプツプツが出て、突発だった!ということがあります。特別な治療法もなく、熱が下がってみないと診断がつかないこともあったりと悩ましい病気です。経過が良いことで知られますが熱性痙攣を起こしやすく、重症になることもあるので油断できない病気です。生まれて初めてのお熱のことも多く、保護者の方は大変心配だと思います。いつでもお気軽にご相談ください。

2025年06月09日