初心

小学校の卒業文集で書いた「ぼくの将来」。

自分の夢を描くことは気恥ずかしいことでしたが、頑張って書いたことを今でも覚えています。

決して裕福ではなく、団地住まいの自分に「家が医者でもないのに無理だよ、お金かかるよ」と心配して言ってくれる人もいました。

そんな自分に無理をして、背広も作らず、贅沢もせず、塾に通わせてくれた両親にとても感謝しています。

この後、中学入試、高校入試、大学入試に全て落ちたり、研修医になってすぐIgA腎症になって長期入院したり、大学院で研究もうまくいかなかったり、小児外科から小児科に転科したり、なかなか土地が決まらなかったり、コロナで開業が流れたり、物価が高騰したり、借入を断られたり、金利が上がったり、いろんなことがありました。

それでも、目標があったから、どんなことも失敗したとは思わず、

「良い経験だ、自分は運がいい」とブレずにやってこれました。

小児科開業という目的地まで直通で行くことはできなかったですが、いろんな方法を使って到達しました。

飛行機だろうが、電車だろうが、バスだろうが、自分のように徒歩だろうが、あまり関係ないと今では思えます。

その回り道が今の自分にはどれも欠かせない貴重な経験となりました。

そしてスタッフの方、すず小児科に来てくれて本当に有り難うございます。

患者さんもまだまだ不慣れなクリニックに来てくれて有り難うございます。

まだまだ至らない新米院長ですが、スタッフを大切にして、少しずつ地域に貢献できるよう全力で努力します。

自分は今、とても幸せです。

2025年07月07日